8月17日(木)

近づく台風,嵐の予感
近づく台風,嵐の予感

台風がやってくる。 

 曇り空で歩きやすいが,風が強い。雨は今にも降りそうである。「さざなみ街道の方がスカイラインよりずっと楽。」という言葉を聞いて,ちょっと戻ることになるけれど,さざなみ街道に向かう。 
 深浦公会堂(だったかな)の玄関にソファーが出してあった。こんなところでソファーに座れるなんて,本日1回目の休憩。休憩したとたんに雨が降ってきた。今日は雨とのつきあいか。でもまだカッパを着る気にはなれなかった。 
 そのとき,ちょっと認知症がかったおばあさんに声をかけられた。「どこから来なすった?」「愛知県です。」・・・・・・。5分後また聞かれた。「どこから来なすった?」「愛知県です。」 
 浦ノ内小学校の児童が作ったしおりが道端に置いてあった。1枚10円。いっしょにはがきがおいてあり,1枚いただいてきた。「どうして歩いているんですか?」難しい問いかけだ。でも,帰ったら必ず返事を書こう。 
 山崎ストアで休憩。本格的な雨になった。軒下に避難したが,跳ねっ返りで足や靴が濡れてしまった。もうカッパは着ない。今日はぬれて歩こう。 
 
へんろ近道
 

 住友大阪セメントのところでへんろ近道に。大間の街を回避することになる。ちょうど昼飯時だから,食べ物屋がないと困るので,ちょっと迷ったが近道を行くことにした。予想通り,昼飯にありつくのがたいへんだった。飯もほしいがゆっくり座れるところもほしいのである。 
 やっと見つけたのがやっぱりスナック喫茶。焼きめしを食べた。550円,スープ付き。なかなか良心的だった。 

ゆかたのおへんろさん
 

 番外「大善寺」に行こうとちょっと道をそれたとき,「なかしまさぁん。」と,後ろから声をかけられた。Sさんだった。久しぶりに会ったSさん,ゆかたを着ていた。 
「今日はここのビジネスホテルに泊まるんですよ。天気が荒れ模様なんで,今日はもう止めとこうと思ってね。明日の天気次第。よければここから一気に37番まで,と思っています。」 
 良かった。何が良かったか,Sさんともう一度会えたことが良かった。自分が元気に歩いている姿を見せることができて,良かった。みんなが助けてくれた,そのおかげで今歩いていることを見せることができて良かったのだ。 
 ちなみにSさんは,スカイラインの方を歩いてきたそうだ。 
「スカイラインは室戸よりたいへんじゃなかったよ。」わたしにはちょっとわかりにくい比較表現だった。 
 
番外大善寺
 

 わたしの納経帳をぱらぱらめくりながら。 
「うぅ~ん。この番外寺の巡り方は・・・・・・,ルートに近い寺だけ,行っているね。」ずばり,その通り。よくしゃべる和尚で,焼坂峠のことなど丁寧に教えてくれた。 
「延々と登り続けるんだよ。だらだらとなだらかな坂だけれど,ずうっと続くよ。でも,下りるときはすぐ。・・・・・・,じゃなくって,下りたところの標高が高いってことよ。・・・・・・,焼坂峠はきついよ。国道の方がいいかなぁ。今日は?・・・・・・あわ? あわなら1時間,1時間ちょっとってとこかな。がんばって!」