11月3日(水)徳山ダムから根尾・垂水駅へ

 寒いツーリングになってしまいました。 

 ダムに近づくにつれ,寒さがぐんぐん増してきました。雲も出てきて日差しもなくなってきました。大垣あたりを走っているときは何ということのない寒さでしたが,池田町,揖斐川町と山に入ると寒さが厳しくなりました。 
 道の駅「星のふる里ふじはし」ではトライアンフに乗った若者が「さっむいなあ」と仲間に声をかけていました。ほかにはCB1300など,バイクは6台,今日はあまりバイクは出ていないのでしょうか。それとも,このルートはもともと少ないのでしょうか。 

 徳山ダムについてダム湖を見学していたら雨が降ってきました。

 展望台の軒下で雨宿りをしていたら,同じように雨宿りしていた3人づれのバイカーが, 
「カナザワ方面は,むしろこれから雨みたいだよ」携帯で調べた人が仲間に教えていました。 
 今日は降らないと思って出かけましたが,山の天気は分かりません。冠山峠までこの後行く予定でしたが,あきらめました。 

 徳山会館の駐車場から徳山湖がよく見えます。コスモスがひっそりと咲いていました。

 徳山会館の隣の高台に神社がありました。ダム建設の犠牲者を祀り,宥めるために作られたものと思われます。その他課題から徳山湖が遠くまで眺望できました。ただし,空は厚い雲に覆われてきました。あまり景色がいいとは言えません。

 

 冠山峠に向かう国道417号線は,徳山湖をすぎるとトンネルの連続になります。ダム建設のために掘られたトンネルでしょう。いちばん「長い塚白椿トンネル」は3300mもあります。ほとんど通る車両がありませんので,思いっきり飛ばせます。その塚白椿トンネルを抜けると冠山峠に行く林道になります。冠山峠は2年前に行きましたが,今日は天候悪化のため林道入り口でひきかえしました。たぶん,ここは夏にきた方がいいところです。

 県道270号線で,本巣市根尾の方へ下りることにしました。「薄墨桜」で有名な根尾です。垂水鉄道の終点垂水駅の方が知る人ぞ知る,有名かもしれません。途中の峠にはクルマ1台がやっと通れるトンネルがありました。ちょうど対面からくる乗用車と中で出会ってしまい,脇にすれすれに止めてすれ違わなければなりませんでした。でも,止まって待っていたら乗用車のおじさんに「ありがとう」と言われました。気持ちのいいことです。 

 垂水のスーパーでパンを買って出たら,赤のCB1300BDがガソリンスタンドに入ってきました。そのあと2台の大型バイクも続いてきます。どうも,先ほど徳山ダムで天気を調べていた3人のようでした。同じ県道を下ってきたものと思われます。 
 垂水からは国道418号線を走り,関に抜けました。ところどころ道が細くなりますが,走りやすい道です。途中で先ほどの3人(だと思います)が追いついてきました。ちょっとびびりましたが,頑張って先を走りました。ちょっと無理をしたかもしれません。 
 しばらく逃げたり追いつかれたりしていましたが,3人は国道256号線の方へ逸れていきました。わたしはそのまま418号線を走り関広見ICで東海環状自動車道に入りました。一般道でゆっくり帰るか高速で早く帰るか迷いましたが,今日は早く切り上げて,ジムでゆっくりすることにしました。 

 「二度あることは三度ある」だったのでしょうか。後ろからバイクのヘッドライトが迫り,一気に追い抜いていきました。後ろ姿はCB1300BD,しかも色は赤,ライダースーツも徳山ダムで見た人によく似ていました。3人組のひとりかもしれません。同じCB1300BDというだけでも親近感が湧きます。あとをついていくことにしました。 
 赤のCBは元気よく走りました。前が空くと一気にスロットルをあけます。わたしは必死についていきます。同じ車種ですから性能的にはついていけないはずはありません。邪魔をするのは恐怖だけです。ちらっとスピードを確認すると,160㎞/hを越えています。 
  
 一宮ジャンクションまでいっしょに走りました。赤のCBはそこで大阪方面に行きました。わたしは名古屋に帰ります。ウィンカーを出して左車線に移動すると,赤のCBさんは左手を横に出して,挨拶してくれました。わたしもすぐに左手を大きく挙げて,「さよなら」と挨拶しました。一言も話しませんでした。顔もよく分かりません。でも,気持ちのいい挨拶ができました。 

 名古屋市緑区徳重のジムに着いたのが3時半でした。走行距離297㎞のちょっと寒かったツーリングでした。でも,ちょっとした温かい気持ちに触れることのできたツーリングでもありました。