2月26日(日)三河湾フェリー 伊良湖→師崎

田原市 蔵王山山頂
田原市 蔵王山山頂

 天気予報は晴れマークでした。しかし,結局一度も暖かい日差しに巡り会えなかった一日,「寒さとの闘い」ツーリングになってしまいました。ドラッグスターと2台で行ってきました。 
 「三河湾一周」―― コースは,国道23号線で 豊橋 → 田原 → 蔵王山 → 国道259号線で 伊良湖 → 名鉄フェリーで 師崎 →国道247号線で半田 → 帰宅,という三河湾・知多湾一周コースでした。 

田原市 蔵王山山頂から伊良湖方面を望む
田原市 蔵王山山頂から伊良湖方面を望む

 最初に寄った蔵王山,今日はひときわ風が強かったからか,大型風車の機械音が異様に響いていました。大音響というほどではありませんが,心地よい音とはいえません。どこかの国では近隣の住民の精神に悪影響があったと聞いたことがあります。  展望台からは遠くの景色がよく見えました。足下の畑や民家も箱庭のように整然と並んでいました。 「今日は,残念だけど,見えんなあ」  知らないおじさんが声をかけてくれました。晴れ渡った日には富士山が見えるようです。 「いちばん左の風車の上,こっちは御嶽山,わしには見えるけどなあ」  御嶽山は今日も見えるそうですが,私たちには見えませんでした。 

伊良湖岬灯台 神島を望む
伊良湖岬灯台 神島を望む

 道の駅「伊良湖クリスタルポルト」にバイクを止め,灯台まで歩きました。500mと短い距離ですが,寒さと強風はここでも私たちを手こずらせました。とくに強風,さすがに岬の先端です,海面の波頭はつぎからつぎへと丘に迫っていました。  それでもさすがに伊良湖岬の灯台は撮影ポイントなんでしょう,結構たくさんのカメラおじさんがいました。階段を二十段ほど上がったところがスウィートポイント? そこから岬の灯台と神島をひとつのフレームでとらえることができました。神島は三島由紀夫の小説『潮騒』の“歌島”のモデルになった島です。

道の駅「伊良湖クリスタルポルト」フェリー乗り場
道の駅「伊良湖クリスタルポルト」フェリー乗り場

 道の駅「伊良湖クリスタルポルト」からは,鳥羽行きと師崎行きの2航路のフェリーが出ています。私たちは師崎行きのフェリーに乗りました。料金は1台 3400円,片道40分の船旅です。15時35分発のフェリーに乗船しました。 
 バイクは私たちの2台に加えて,岡山ナンバーの ninjaが1台,合計3台でした。ninja を先頭に船室の隅にKawasaki,Honda,YAMAHAの3台が並びました。 

フェリーのデッキから 伊良湖岬と神島
フェリーのデッキから 伊良湖岬と神島

 風が強く,海は荒れ模様でしたが,大型フェリーの船室内にはさほどの影響はなく快適でした。ただし,デッキに出ると強風と横揺れをまともに受け,気をつけて立っていないと危ないぐらいでした。写真を数枚撮って,すぐ船室に戻りました。 

フェリー船中 前からKawasaki,Honda,YAMAHA
フェリー船中 前からKawasaki,Honda,YAMAHA

 ところがバイクが置いてある荷室はまったく平穏というわけではなかったようです。 
「お父さん,いちばん前のバイク,水かぶってるよ」 
 見ると,ninjaのフロントカウルに海水がしっかりかかっていました。私たちのバイクの横は高いところまで船壁があって大丈夫でしたが,先頭のバイクの横だけ船壁が低くなっていました。船が揺れたとき海水をかぶってしまったようです。 
「水,かぶっちゃいましたね」 
 と,ninjaの若者に声をかけました。 
「はい」 
 若者は,しかたがないという意味でしょう,苦笑いを返してくれました。 

チッタ・ナポリ
チッタ・ナポリ

 16時15分,師崎に到着,あとは国道247号線で帰るだけです。しかし,夕方近くになってますます空気が冷たくなってきました。 
 一ヵ所だけ寄ったところは,「チッタ・ナポリ」,ここは,「海洋系ウォーターフロントリゾート」という触れ込みのリゾートマンション群です。 
「日本じゃないみたい」 
「ナポリだから,ヨーロッパ,地中海の雰囲気を出してるんだよ」 
 でも,このマンション,ほとんど売れてないように見えます。 

 17時を回ったら加速度的に寒くなりました。わたしは個人的にはとくに指先がいけません,ハンドルを握っている手指がじんじん冷えてきます。今日はカイロを手の甲に貼ってきましたが,もうほとんど効果がなくなってきました。 

 でも,それでもいい,バイク乗りの楽しみは,いつも「やせがまん」の先にあるのです。 
 帰宅は18時15分でした。