3月8日(日)針テラスから室生寺へ,君ヶ野ダムによって四日市

 室生寺は御朱印集めをはじめた最初のお寺でした。平成17年9月19日のことです。あれからもう10年が経とうとしています。御朱印帳は4冊目になりました。今日再び室生寺を訪れていろいろなことを思い出しました。 

  名阪国道で道の駅針テラスまで行き,南下します。針テラスはバイクが集結するので有名なところ,今日もバイクでいっぱいでした。ただし,今日は午前中くもりで,厳しい寒さの中を走らなければなりませんでした。

 名阪国道の気温表示を見たら6℃,今日は暖かくなるという天気予報だったのに全くあてがはずれました。この時期平野部と山間部ではずいぶん違うようです。山間ではまだまだ春は遠いと感じました。 

 室生寺の手前に室生ダムがありました。とりたてて名所というわけではありませんので,人はほとんどいませんでした。室生ダムからわずかに南下すると室生寺に着きます。門前はよもぎ餅や回転焼きの店が並んでいますが,季節はずれなのか訪れる人はまばらでひっそり閑としていました。

  室生寺も参拝客は少なく,静かでした。

 

 

 

 

  五重塔も決して大きくはありません。山の中に忘れ去られたように建っています。迫力もないし,威力も感じませんが,そっとそこにいるだけで存在感があります。 

 濃い朱塗りの外観が自然とマッチしていて落ち着いた美しさを感じました。 

 「女人高野」という別称のためか,女性の参拝者が多く,男性はほとんどいませんでした。「梵字 バン」の池に来たとき10年前に訪れたときの映像を鮮やかに思い出しました。






 どうってことのないちっちゃな池ですが,ずっとここにある,ということに何だか確かなものを感じました。 

  室生寺からそのまま県道を南下して左折,国道369,368号線を走りました。広くてしかもクルマがほとんど走っていないので気持ちよく走れます。ただ,今日は雲が厚く冷えた空気の中を走ったので,ワインディングを楽しむ余裕はあまりなく,残念でした。 

 ただ,368号線で奈良県から三重県に入ったら日差しが少し出てきました。地域性のためなのか,時間がたったからなのか分かりませんでしたが,日差しが出てくると一気に暖かく,快適になります。 

  道の駅「美杉」で,左折北上し県道30号線で君ヶ野ダムに向かいました。途中,梅の花が少し咲いている川沿いの道端で休憩しました。春は確実にそこまで来ています。今は微妙な季節,日差しが出ていれば春,曇ってしまえば一気に真冬といった状況でしょうか。バイクで走っているとその落差を実感します。 

 君ヶ野ダム湖は,何年か前行こうとしましたが,なぜか知らず知らずのうちに通り過ぎてたどり着けなかった思い出があります。今日は上流から川沿いに下り,ちゃんと行き着けました。 

  冬は寒くて走るのはたいへんですが,空気は澄んでいて景色はきれいです。君ヶ野ダム湖の青々とした湖面は,スッキリした青空とすっかり葉を落とした木々の景色によく似合っていました。ダム湖を一周しましたが,落石あり,濡れて苔に覆われた路面ありで,最高に緊張したライディングになってしまいました。 

 ダム湖から少し北上したところに沈下橋がありました。四国の四万十川,吉野川で沈下橋を歩きましたが,こんなところにあるとは思いませんでした。沈下橋という思想は自然と人工の相身互い,自然にやさしい人工物と言えるのかもしれません。橋のすぐ下,間近で急流が岩を洗っていました。

  

 関ノ宮のレストランでとんかつ定食を食べました。900円でした。昔ながらの”レストラン”,そんな感じの店でした。 

 榊原温泉からは広域農道「グリーンロード」で北上し,安濃,芸濃を通って亀山まで走りました。この”広域農道”という道は隠れたツーリングロードです。広くてきれいな路面,そして何より田舎だから交通量がほとんどありません。 

 亀山からは国道1号線で四日市まで走りました。四日市では霞ヶ浦緑地公園に寄りました。今まで何回もここに来ましたが,いつもここに来るときは夕方です。少し弱くなった日差しが,四日市の海を照らします。青は青,赤は赤,それぞれの色が鮮やかになります。絵の具をべた塗りにしたようなちょっとどぎつい景色が現れます。 

 今日は,埠頭の海岸端がたまたま昨日からの雨が水溜まりになっていました。そこにバイクを止め,写真を撮るとバイクが水溜まりに映り,おもしろい画像ができました。背景は港湾と四日市ポートタワーです。 

 走行距離323.2km,消費ガソリンは18.39Lでした。燃費は17.6km/Lです。