7月29日(水)徳島港からフェリー。南海電車で高野山へ。


船に乗ってみたかった。


 5時35分発の南海フェリーです。徳島港から和歌山港へ,およそ2時間で航海します。「こうや好きっぷ2000」という切符で高野山まで2000円で行けました。

  通常はフェリーだけで2000円なので,和歌山港からの電車の部分がまったくただという割安切符です。

 大きな船で,海も穏やかだったので,気持ちよく海を渡ることができました。

 5時35分と朝早い便だったので,

 乗客のほとんどは寝ていました。

 わたしは,8時に寝て,3時に起きるという生活を続けていたので,まったくいつものペース,しっかり目が覚めていました。

 夜が明けるのがだいたい5時,日の出といっしょに徳島港を立ちました。

 

和歌山港駅→和歌山市駅→天下茶屋駅→橋本駅→極楽橋駅→こうやさん

 

 いっぱい乗り換えて高野山まで行きました。和歌山から一度大阪まで戻って高野山に向かうという逆V字コースのイメージです。

 天下茶屋駅で 高野線に乗ったら外国人団体客と乗り合わせになりました。

 さすが世界遺産の高野山です。外国人観光客の人気スポットなんでしょう。

 荷物をいっぱい持っていました。今日は高野山に泊まって,勤行・精進料理体験でしょうか。


 橋下駅からは2両編成の列車に乗り換えです。トンネルときついカーブの連続でした。急カーブなのでキーキーと車輪とレールがこすれる音がします。

 スピードは出ません。自転車なみのスピードです。勾配も結構あるようでした。

 先ほどの外国人観光客は山間の集落の写真を撮っていました。豊かな緑に囲まれた風景は珍しいのかもしれません。

 

 極楽橋からはケーブルカーで高野山に登っていきます。かなりの急坂です。ケーブルがどこにあって,どうやって引っぱっているのかよく分かりませんでした。

 

カモシカ


 ケーブルカーの終点,高野山駅からはバスに乗ります。

 ケーブルカーで終わりだと思っていたからびっくりしました。5分程度で着きます。


 途中,車窓からカモシカが見えました。



暑かった高野山


 標高900mの高野山でもほとんど下界と変わらない暑さでした。

 高野山は観光都市です。信仰を主眼にして訪れている人はあまりいないようです。

 その中,白装束・菅笠・金剛杖の へんろ候で歩きました。そんな格好で歩いている人はほかにはいませんでした。

 珍しい奴がいるなという

 視線があちこちからとんできました。

 特に外国人はじろじろと見てくる人もいました。声をかけられることはありませんでしたが,こっちを見て何やらわたしには分からないことを呟きます。

 “盗撮”されていたかもしれません。



雰囲気が違う奥之院


 奥之院だけは雰囲気が違います。ここだけが宗教空間を維持しているといってもいいと思います。

 涼しいのもここだけでした。

 弘法大師御廟では般若理趣経が朗々たる声で読み上げられていました。











ほどなく・・・


 南海フェリーでも感じたことです。

「ほどなく高野山駅に到着します」というアナウンスにちょっと違和感を持ちました。

 わたしたちのところでは「ほどなく」といういい方はしません。

 「まもなく」といいます。

 関西では,「ほどなく」が標準なんでしょうか。 

 

ざるうどん

 

 高野山駅前でざるうどんを食べました。

 急行発まで時間がなかったのでいちばん早くできるものにしました。出てきたうどんはたいへん歯ごたえのあるプリプリのうどんでした。わたしの好みには合っていましたが,あんなに歯ごたえがあるうどんを食べたのは初めてでした。

 

ケーブルカーでいっしょになったおへんろさん

 

 たまたま隣に立ち,声をかけられました。

「昨日,霊仙寺でもいっしょでした。それにしても早いですね」

 わたしは彼のことは気づきませんでした。バイクの女性へんろさんにもあって話をしたそうです。

 霊仙寺からはいったん大阪に出て,大阪で泊まったそうです。

  高知市のはりまや橋の近くに自宅があるというので,はりまや橋を夜明け前に歩いた話をしました。

 そのとき植物園に入りこんで出られなくなってしまったことを思い出しました。

 そのあと南海なんば駅までもいっしょで,いろいろな話ができました。


 徳島の白鳥温泉,坂本,愛媛のとうべやなど,わたしも泊まった宿の話や,面白かった宿の話で盛り上がりました。

 室戸岬には電車とバスを使ってしまったことをちょっと悔いるようないい方で話してくれました。


近鉄電車で帰る人もいるよ


 高知のおへんろさんが「なんばから名古屋だったら近鉄電車もある」と教えてくれました。

  なんば駅で降りてさっそく聞いてみると,名古屋まで2時間10分だと言われました。料金は,4,260円です。

 新幹線を使った方が少しだけ早く着くようですが,乗り換えなどの手間を考えると近鉄の方がベターです。近鉄特急アーバンライナーで帰ることにしました。

 何よりもなんばから乗り換えなしの一本,しかも名古屋が終点なので慌てて降りるということもありません。たいへんいい選択でした。

 

 この日は乗り物にたくさん乗りました。タクシー,船,電車,ケーブルカー,バス,近鉄特急・・・,しかもとても割安な料金でもありました。

 

  • タクシー           宿〜徳島港      1,600円
  • フェリー,電車,ケーブルカー 徳島港〜高野山駅   2,000円
  • バス(往復)         高野山駅〜金剛峯寺前  580円
  • 快速急行           高野山駅〜なんば駅  1,290円
  • 近鉄特急           なんば駅〜名古屋駅  4,260円  

                         合計    9,730円   

 <比較>

  • 特急うずしお→新幹線のぞみ  徳島駅〜名古屋駅  13.150円   

  あらためてびっくり,徳島からどこにも寄らずに名古屋駅まで帰るより,3,420円も安いということが分かりました。宿から港までタクシーを奢ったにもかかわらず,です。