8月11日(木)

1番「霊山寺」鳴門市
1番「霊山寺」鳴門市

最初の失敗 

 前日に時刻表を買ったら,小さなスタンプ帳が付録でついていた。 「何でこんな余分なものをつけるんだろう。」と迷わずに捨てた。 今になって思えば,メモ帳にちょうどいい大きさだった。こういうのを何て言ったらいいかな。 「後悔先に立たず。」「自業自得」「因果応報」・・・・・・,みんなちょっと違う。 
 麻雀で切った牌を必ずつもってしまうのにいちばんよく似ているかな。 しょうがないから,新神戸駅のキオスクでメモ帳を買った。 105円也。(ちなみに,ボールペンは名古屋駅で買った。) 

1番「霊山寺」鳴門市
1番「霊山寺」鳴門市

快適だったハイウェイバス阿波エキスプレス 

 なんといっても運転手がていねいな応対で感じがよかった。 ひとりひとりに対して穏やかな口調でチケットを改める。 「高速鳴門までのチケットを持っているのだけれど,徳島駅まで乗り越してもいいですか?」と尋ねたら,即座に「向こうで清算していただければ全く問題ありません。」事務的な応対ではなく,ちょっとしたやさしい気持ちが感じられた言葉だった。初めて利用する者にも安心感を与える接客態度だったように思う。 JR西日本,信頼回復のためにがんばっているんだな。 
 帰りの徳島駅から新神戸駅までのエキスプレスは,結構スピードを出していた。 途中「徳島市内の渋滞により到着が遅れまして申し訳ありません。・・・・・・。」と何回かアナウンスがあった。 JR西日本,遅れ,スピード,重大事故・・・の連想をしてしまったのは私だけだろうか。 (前の女子大生?3人組は気持ちよくはしゃいでござった。)遅れを取り戻せるのは高速区間だろう。 
 多分そのつもりなんだろう,バスは片道2車線の道路を蝶のようにひらひらと走り回った。 料金所ではECTに当たるんじゃないかという勢いで突っ込む。 ECTがない料金所では,チケットを受け取るおじさんがびっくりしてバスを振り返り,にらんでいた(ような気がする)。 結局,新神戸駅に10分遅れで到着した。 
 構内をちょっと走ったけれど,おかげで17時55分発の新幹線に乗れた。 これは運転手さんの,JR西日本の“すばらしい”サービスである。無事到着したから,結果オーライ。 「天国の隣は地獄。」「禍福はあざなえる縄の如し。」 

3番「金泉寺」板野町
3番「金泉寺」板野町

タンタン麺 

 徳島駅の駅ビル5階の食堂街でタンタン麺を食べた。 最近タンタン麺ファンになりつつある。 ただ,“筑紫飯店”のタンタン麺の方がうまい。 
 
信楽高原鉄道の事故
 

 私はこの事故以来電車に乗るときは,必ず3輌目以降に乗ることにしている。 この事故の写真を見たとき,天国と地獄の分かれ道を見たように思った。 1輌目は完全につぶれていた。2輌目はひん曲がっていた。 その2両の甚大な被害に比べ3輌目は,人体でいうなら“軽症”。 
 そのとき以来,たとえ地下鉄でも1・2輌目には乗ったことがない。 しかし,徳島駅に控えていた高松行きの列車は2両編成。 こうなったらちょっとでも衝撃の少ないほうへ,とはもう考えなかった。 
 1両目の前がよく見える席に久しぶりに座った。 こういうのも子ども心を思い出して楽しいものである。 
 また,車内トイレのドアが電動,ボタン一つで開閉できるのには驚いた。 用もないのに中に入ってみた。しかもやけに広い! 

1番札所「霊山寺」でへんろ用品を買う。 

 金剛杖,白衣,輪袈裟,菅笠など,もろもろ買って,13000円ほどかかった。 そのあと霊山寺にお参りをした。初心者のお参り,参拝作法が全く板についていない。 特に忘れてしまうのが,第1に「納札」,第2に「賽銭」……である。 “めんどうだぁ”という気持ちもちょっとあるが,「納札」がゴミのように箱に入っているのを見て,その重要性が結局最後までよく分からなかった。 

おこっちゃいけないよ 

 デジカメのセルフタイマーをセットして,自分のへんろ姿を撮る。 そのとき,子ども2人が池の鯉と遊びながら,私のセッティングポイントを犯しに来た。 しかも,そこからなかなか立ち去らない。 
「早くどっかに行けよ。くそガキ!じじぃ,孫を早くどっかにつれていけぇ。」と,セッティングした瞬間から心の中で大声で怒鳴っていた。 
「おこっちゃいけないよ。」これだけでも実践するのはたいへん難しい。 

へんろはひとり(お大師様と2人)がいい。 

 3番札所「金泉寺」で妙な男女に出会った。 夫婦か,恋人か,不倫のカップルか,女性はつばの大きな帽子をがぶり日焼け防止の白布を顔に巻いていたので,顔が全くわからなかった。 3番をでたあと,GS付近で見かけ,“ばんどう旅館”でも一緒になった。 しかし,会うときはいつも2人でもめているようだった。 
 私も妻と来たら,お互い愚痴や謗りが出てしまうような気がする。 「足が痛い。」「ちょっと休もうよ。」「もう少し早く行くぞ。」・・・・・・。 その点,ひとりだったら愚痴を言う相手がいない。だから全部自分のせいにして我慢する。 これ以降見かけなかったけれど,あのカップルはどうなったのだろう。