今日は穏やかなツーリング日和,尾張四観音めぐりに行ってきました。
<尾張四観音>は,
笠寺観音 名古屋市南区笠寺町
荒子観音 名古屋市中川区
甚目寺観音 あま市甚目寺
龍泉寺観音 名古屋市守山区
の四つの観音寺院です。名古屋城築城の際,四方の四つの寺を四観音として,名古屋城鎮護のための 守護神と定めたことに由来するそうです。
はじめに訪れたのは南区の笠寺観音です。何十年も前の高校通学に「本笠寺駅」を利用していたので,笠寺は懐かしい地です。笠寺西門の交差点から市電(路面電車)に乗って学校まで通っていました。
御朱印をもらい受けようと納経所に行くと,先に来た人がかいてもらっていました。すると受付の人が,
「これ記念品です」
といって小さな飾り物の箱をその人に渡しました。今年の干支の置物だろうか,そんな記念品がもらえるんだとうれしくなりました。その人は,「ありがと」と言って帰っていきました。
さて,わたしの番です。「御朱印お願いします」と言って朱印帳を出します。期待は記念品,ところが先の受付の伯母さんはいっこうに動きがありません。もうひとりの人が朱印帳にさらさらと書き込んでいきます。その間,記念品おばさんは前方を見つめたまま動きがありません。そして,ついに朱印帳書き込みが終わってしまいました。
「ありがとうございます」
わたしは記念品がもらえませんでした。
2つ目は中川区の荒子観音です。
ここはあまり参拝客がいなくて落ち着いた雰囲気でした。若い高校生ぐらいの男の子が納経所に座っていました。御朱印帳を差し出すと,
「押しておきますので,境内をごらんになっていてください」
一瞬"押して"という言葉に違和感を感じましたが,言われるとおり境内参観に赴きました。そんなに広くない境内,つるっとまわれば終わりです。ふたたび納経所に戻ると,若いお兄さんは,確かに「押して」いました。スタンプを渾身の力をこめて押していました。スタンプ台のインクがもうあまりないのかもしれません。上から何度も何度も押さえていました。
筆文字でない,スタンプ文字のお寺は初めてでした。
3つ目は,あま市の甚目寺観音です。
ここは賑やかでした。空手か合気道か分かりませんが,50人ほどの団体が裸足で群れていました。そして,それよりのたくさんのハトも境内に群がっていました。
「このお守りは,どうですか?」
年配の女性がお寺の売り場の人に聞いていました。
「これは,小さい子用です。小学生からは,こちらとなっています」
お守りにも年齢制限があるなんて知りませんでした。
荒子観音から甚目寺観音までは国道22号線できました。そして,最後の4つめの竜泉寺観音も22号線をひきつづき走ります。名古屋市の西側から北側をぐるっと回る感じです。小幡から県道15号線を北上します。
竜泉寺観音はまた静かな境内でした。コンパクトにまとまっている観音寺院という感じです。そしてここはネコがたくさんいました。
「こんなにネコがいるのは,はじめて」
どこから来たか分かりませんが,3人グループのおばさんがそう言ってました。
尾張四観音めぐりは竜泉寺で終わりです。この時点で午後1時10分,まだ時間にゆとりがあります。もののついでに定光寺まで行ってみることにしました。定光寺は瀬戸市定光寺町にある臨済宗のお寺です。尾張徳川家の菩提寺だそうです。
その定光寺の納経所の若いお坊さん,
「バイクで来たんですか? 何に,乗ってるんですか?」
わたしの格好を見れば,それ候のバイクジャケットを羽織っているので,わかる人にはおのずと分かります。
「ホンダのCBです」
「CB,1300?」
「そうです。よくわかりますね」
「分かりますよ,何でも。ちょっとしたカウルがついてる,ボル,ボルドゥウルって,い言ったっけ」
「そうです,そのボルドールですよ」
はからずもバイク談義になってしまいました。このお坊さんもバイクに乗るのかもしれません,そこは聞いてきませんでした。