8月12日(土)

金剛頂寺ふもと
金剛頂寺ふもと

修行僧とたばこ 

 金剛頂寺への登山もきつかった。 「うらしま」の窓から見かけた親娘3人のへんろさんも登山したらしく,娘さんがベンチでぐったりしていた。 寺って,どうしてこんなに高い山が好きなんだろうね。 
 納経所のお兄さん(修行僧だと思う)が外に出てきてたばこを吸い出した。 私は喫煙に関してはきわめて寛容である。 自分が20年間もヘビースモーカーだったので,喫煙者の気持ちは本当によくわかる。 しかし,修行僧とたばこというのは,どんなもんだろうな。さすがに違和感を感じた。 

先が見えない 

 岬というのは,岬を越えるとまた岬が見えてくる。 岬の向こうにまた岬,である。最後の岬,というのがいつまでもやってこない。 1時間も歩くと,暑くて,バテてきて,足が痛くなる。 「あの岬の向こうにすてきな自販機があるかもしれない。」 「そろそろコンビニがあってもいい。」と念じながら歩く。と,たいてい何もない。 
 もう,限界。 道ばたのちょっとしたスペース,ちょうど日陰だったので,休憩することにした。 何もないけれども,腰を下ろして,靴,靴下を脱いで休むだけでちょっと元気にはなる。 やっぱり歩き続けるのは1時間がめどだな。 
 10分程度休んで出発。すぐそこの岬を越えたら休憩所があった。何だ! 
 もっと先,須崎市でも同じようなことがあった。 道ばたで休んでいたら,地元のおじさんがやってきて, 
「歩いているの,すごいね。どのくらいかかるの?・・・・・・。」などいろいろ話しかけてきた,その中で, 
「50m先に,小屋があるよ,休憩所が。」 
「・・・・・・・・・。」 
 先は見えないからなぁ。 

民宿きんしょう 安芸郡安田町
民宿きんしょう 安芸郡安田町

 

バス停とへんろ小屋 

 安田川を越えて,へんろ小屋かと思って入って休憩したところは,実はバス停だった。 後日相部屋になった自衛隊OB(だと思う)のNさんに聞いた話。 
「このあたりのバス停は,へんろ小屋をかねているんですよ。 必要以上にしっかりした建物で,ちゃんと屋根もついている。 夜はへんろさんが利用できるように考えられているんです。 朝,始発までにちゃんときれいにして出て行けば何の問題もない。 うまいぐあいにできていますね。」 
 Nさんは高知の人。さすがにいろんなことをよく知っていました。 
 
民宿きんしょうで出会った人たち
 

 おじさん①(名前を聞かなかった) 
「去年一回りをしたんですよ。御利益がいっぱいありました。 今年もどうしても回りたくてね。明日は,始発の電車に乗って○○まで行って,次を打ちます。」 この人はどうやら歩きと公共交通機関を併用しているようだ。 しきりと「御利益がある」と言っていた。 ”きんしょう”のおかみによると永田町の高官らしい,が。 
 おじさん②(やっぱり,名前を聞かなかった) 
「朝は4:30出発です。暗いですよ。金剛頂寺の宿坊を4:30にでて,真っ暗な山道を下りたときは怖かったですよ。 まむしがでないようにつえの音を響かせながら歩きました。 私は朝早く歩き始めて午後は2時ぐらいに宿に入ることにしているんです。」 
「まめがすごいんですよ。水を抜いて手当をしているんですが, まめの中からまた新しいまめができるんですよ。」 
 まめは同じところにできる。それを私も3日後に実感しました。