10月26日(日)青山高原・ルーブル彫刻美術館

 青山高原に行く前に三重県の名刹に行ってきました。

 津市の専修寺,観音寺,大観音寺,伊賀市の新大仏寺の4か寺です。

 そのうちの観音寺で見た光景,これは珍百景になりませんか? 


  駐車場にバイクを止めて五重塔を見上げたら,視線の先にお釈迦樣(阿弥陀様かもしれませんが)が座っていらっしゃいました。同時に目に飛び込んできたのは,ちょうどお釈迦樣の背中に乗っかるように据えられた青い文字の看板でした。 

 「ソープランド徳川」,お釈迦樣の背中にソープランドとは。お釈迦樣も悩みは尽きません。色即是空,空即是色。 

 津市の繁華街のどまんなか,賑やかな環境に建つお寺です。お寺もなかなか大変ですが,お釈迦樣は世間の荒波にも動じないようにも見えます。さほど広いお寺ではないのですが,お寺のその一角だけは閑静な空間に包まれていました。 

  三重県津市の青山高原のふもとにルーブル彫刻美術館があるのを聞き,さっそく行ってきました。昨日タイヤ交換したので皮むきツーリングです。 

 朝出がけは雨が落ちそうな曇り空でしたが,青山高原に着くころにはいい天気になりました。榊原温泉から山道を上がります。狭いワインディングがいつ果てるともなく続き,ちょっとうんざりするころ視界が開けると巨大な風車が出現します。その瞬間,風車の大きさに異次元に突入したような驚きにおそわれます。 

  ヒュンヒュンという風車の回る音も何だが不気味です。加えてダダダダダーンという,機関銃を連射したような音が一定の間隔を経て発生します。なんの音か分かりません。まさか銃器類ではないとは思いますが,けっこう緊張します。 

 駐車場で大阪から来た”ボルドールおじさん”に会いました。 

「わたしは2時間ぐらいでここに来ました」 

「大阪からだと2時間半ぐらい,名古屋からのほうが近いんだね」 

 そんな会話をして別れました。赤いCBで,ジャケットもCB色のジャケットでした。 


  青山高原のふもと,榊原温泉に「ルーブル彫刻美術館」があります。ルーブル美術館の彫刻作品から直接型をとった作品が展示されています。「ミロのビーナス」や「サモトラケのニケ」など,原寸大で展示されています。イミテーションですが,極めて正確に復元されて 

展示されています。巨大なビーナス,ニケ,自由の女神が出迎えてくれます。 

 青山高原に行く前に津市の名刹を巡りました。真宗高田派本山「専修寺」はびっくりするほど大きなお寺でした。その後行った津観音寺はこぢんまりした寺院でした。境内も狭く,五重塔もコンパクトでした。 

 ルーブル彫刻美術館は大観音寺というお寺さんが作った美術館です。原寸大の正確なイミテーションが鑑賞できるとなればそれなりの価値が認められてしかるべきです。事実行ってみて感銘を受けました。大観音寺はルーブル彫刻美術館のとなりにありました。こちらも巨大な観音さまが金金に輝いて佇立しています。 


  国道163号線沿いの新大仏寺は簡素なお寺でした。大仏をお祀りしているのですが,大仏様を後世に残していくのもそうたやすいことではないように感じました。 

 新大仏寺からの国道,県道は秋を満喫できました。県道668号は600番台の県道ですから,ナンバリングからすればたいそう貧しい県道です。でも実際はとても走りやすい立派な県道でした。地方の田舎道に行くとしばしばこういう県道に出くわします。県道668号は峠に至る登りも,峠からの下りもともに魅惑的な道でした。 

 今日のツーリングの締めは四日市,富田浜からの四日市ポートビルはきれいでした。