7月31日(月)

ー81番〜83番 五色台を登って降りて高松市へ。ー

白峰登山前
白峰登山前

 

五色台は山の上

 

 81番「白峯寺」と82番「根香寺」は山の上にあります。とくにふもとから一本松と呼ばれる県道地点までが急坂でへんろころがしと言われています。

 夜明けととも(4時40分)に宿を出てへんろころがしに向かいました。のぼってものぼっても一本松にたどりつきません。休憩所の展望台に着く前から全身汗まみれ,水の中に入ったようになってしまいました。

 それでも腰をおろして水を飲むと涼しい風も吹いてきてからだが休まりました。

展望台休憩所
展望台休憩所

 青いあじさいが咲いていました。山の上は下界と少し季節が違います。ウグイスの鳴く声もしばしば耳にしました。

 あいにく霧がかかっていてふもとの景色はほとんど見えませんでした。全開のぼったときはよく晴れていて,小さい山が点在する讃岐平野の様子がよく分かりました。

 一本松より先のへんろ道は多少の上り下りはありますが急坂はありません。木々で日差しがさえぎられるので涼しい空気の中で歩くことができます。

白峰寺から根香寺に至る尾根道
白峰寺から根香寺に至る尾根道

 

 

女性へんろさん 

 

 81番から82番のへんろ道はさっき歩いた道の一部(1kmあまり)を戻ります。そこで先行していた女性へんろさんと出会いました。たった1kmの道ですからすれ違うか出会うかはちょっとしたタイミングで変わってしまいます。そんなタイミングで出会うとしたらこれも縁というものでしょう。

「本とは通しで回りたかったんだけど,足を痛めたので諦めた」

「昨日は白峰温泉に泊まった。高いけど距離を考えるとしかたがない。野宿は主人が許してくれないので宿は事前に全部とってある。ゆっくり回っている。温泉で2泊したこともある」

 

自衛隊演習所横のへんろ道
自衛隊演習所横のへんろ道

「明日はきららという天然温泉に泊まる」

 何だか温泉めぐりだなあという感じでもありました。

 短い立ち話でしたがいろいろなことを話してくれました。わたしの荷物を下から手を当て持ってみて,

「わぁっ 軽い!」

 

 たしかにその女性のリュックはパンパンにふくらんでいました。

 

 ちなみに女性の右側のフェンス,その中は自衛隊の演習地のようです。昔は陸軍の施設だったらしく,「陸軍用地」という石碑も道端に残っていました。

 

 

82番「根香寺」
82番「根香寺」

木々に囲まれた根香寺

 

 山頂近く,木々に囲まれた根香寺は靜かで雰囲気のいいお寺です。山門から本堂までの参道の両脇にはたくさんのカエデの木が並んでいます。秋にはさぞかし紅葉がきれいだろうと思いました。ただ,若々しい緑でおおわれたカエデもなかなかのものです。

 

熱いハーブティー

 

 根香寺の手前のへんろ道に「子どもたちの教育の一環として・・・」とうたう接待所があります。子どもたちがつくったものや育てたもので接待しようという趣旨です。そこに熱いハーブティーがおいてありました。往路でさしかかったときに,一口飲んでみました。

「この暑いのに熱いお茶なんて飲めないな」

 とやっぱりご遠慮申しあげました。

 ところが,根香寺には期待していた自販機がありません。手持ちの水はほんの2口3口になっていました。下山するまで水なしで歩かなければなりません。こうなると四の五の言っておれません。

 帰り道に再び寄ってペットボトルに熱いハーブティーを補給しました。

 これが棚からぼた餅,いや瓢箪から駒か。熱いお茶を体に入れると,じわっと体に心地よさがひろがりました。たくさんは飲めませんが,少しでじゅうぶん潤うという感じです。熱いものが身体にいいということを実感しました。

 

鬼無駅先の飯田接待所
鬼無駅先の飯田接待所

ここでデジカメが壊れる

 

 電源ボタンを押してもレンズがうまく出ず,電源スイッチが入りません。以前からときどきあったのでついにきたかとあっさり諦めました(ただし,翌朝復活)。

 左写真は携帯で撮った写真の合成です。この接待所は鬼無駅のちょっと先にありました。ずいぶん大きく,きちんとした接待所でした。

 ウォータークーラーから出る冷水もあったのでペットボトルにいただきました。左拡大写真の容器の中の物は漬けた梅です。

 

あぶなかった? 熱中症状

 

 昼の12時から2時ぐらいの間がいちばん暑くて,きつい。2時過ぎるとと風が出てきて過ごしやすくなるが,それまでは上からの日射とアスファルトからの照り返しで熱中地獄です。83番の一宮寺に着いたときには頭がボーッとしてしばらく動けませんでした。30分近く何もせず座り込んで,それからやっとのことでお経をあげました。

 一宮寺を出て高松市街へ向かう途中でコンビニのイートインコーナーに避難しました。冷房の中で身体を冷やせば回復するだろうともくろんだのですが,なかなかもとに戻りません。ひょっとしてイートインコーナーだけ弱冷房なのではと疑ったのですが,自分の体がそれ以上に熱くなっていたのかもしれません。

 ただこのコンビニのご主人には,

「お接待です。冷たいお茶をどうぞ。ゆっくりしていってください」

 そう声をかけられました。さっきは弱冷房かと疑ってしまいましたが,一転好印象になりました。言葉ひとつでずいぶん違うものです。

 

体力低下→免疫力低下?

 

 左目の下まぶたが痛がゆくなってきました。頻繁に汗を拭っているので擦れてしまったのかと思いましたが,後日,ものもらいのように赤く腫れ上がってしまいました。普段なら撃退できる病原菌にやられてしまったようです。上唇の少し上にもでき物のようなものが出てきました。体力低下が限界を越えてしまっていたようです。

 この日の泊まりは栗林公園近くのビジネスホテル。疲れ切って7時半に寝てしまいました。