12月28日(水)知多半島一周予定が,野間でトラブル

北武豊港
北武豊港

バッテリーがあがってしまいました

 

 場所は野間灯台,時刻は11時32分。真冬の寒さはありましたが,風もなくめったにないツーリング日和でした。 
 前兆はありました。朝9時に家を出発するときイグニッションスターターはためらいの一瞬を見せました。ウッ,ウッ,ウーンという感じです。でも,ウーンのところは元気で,エンジンは一発でかかったのです。ただ,最初のウッのところで車載のデジタル時計が一瞬のうちに”1:00”に戻ってしまいました。 

河和港
河和港

 前兆の前兆もありました。10日ほど前も朝時計が狂っているのに気がつきました。その時,時刻のセットの仕方がよく分からなかったので,ディーラー(ホンダ)にもっていったのです。 
「冬場,急に冷え込むときにバッテリーの電圧が下がって時計が狂うことがあるんです。」 
「一度も替えていませんでしたか? 3年経ったら替え時です。」 
「急にストップして,どうにもならないときがあります。」 

内海 海水浴場
内海 海水浴場

 そんなふうに言われていたんです。そして今日の朝,時計が一瞬で落ちるのを見ました。でも, 
「かかってしまえば,走ってれば充電するだろう」 

 そんな思いで知多半島に向かいました。半田から武豊へ。自分なりに気に入っている北武豊港のヨットハーバーで一休み。 
 ところがそこでもエンジンスタートが危うい状態になり,また時計が ”1:00”に戻ってしまいました。 
「これはまずいかもしれない,ここからはエンジンを切らない方がいいかもしれない」と思いました。 

野間灯台
野間灯台

 河和港,内海海岸を経て野間の灯台まで来ましたが,ずっとエンジンはかけっぱなしでした。風もなくだんだん日差しも暖かくなってきました。空の碧と海の蒼が写真のフレームにきれいに収まってくれます。 

 野間の灯台では寝っ転がって下の方から狙い,いいアングルでいい写真が撮れました。大満足。

 ちょっと移動してもう一枚,と思ったときでした。いつもの癖でローギアに入れたままスタンドを降ろしてしまいました。たちまちエンジンストップです。 

 注文したように“バッテリーあがり”になってしまいました。 

 

 ホンダドリームに電話をしました。 
「ガソリンスタンドなどで,ブースターケーブルでつないでもらってエンジンをかけるのが,最適な打開法です。」というアドバイスでした。 
 国道247号線を内海方面にバイクとともに歩くこと10分,以前宿泊したことのある美浜少年自然の家の近くにやってきました。情報によるとあと20分ほど歩かなければなりません。250㎏の巨体を転がしながら歩くのは相当きついものです。 
 ちょっとへこたれ始めたとき, 
「おい,みかんでも食っていけ」と,年配の男の人に声をかけられました。隣に女性もみえました。 
「何してるんだ?」 
 でっかいバイクをつらそうに転がしている人の顔からは喜びが見いだせるはずもありません。 

 とても親切なおじさんでした。奥からクルマを出してきて,ブースターケーブルでつないでくれました。地獄に仏とはこのことのようです。お大師様はやっぱりどこにでもいらっしゃいます。 
 気持ちも含めてと思って1000円を差し出したのですが,当然のように受け取っていただけませんでした。そればかりかもうひとつみかんをいただいてしまいました。 

代車 スーパーカブ110
代車 スーパーカブ110

 そのあとはひたすら「ホンダドリーム」に向かって爆走です。エンストしないように気をつけながら走りました。当初の予定になかった知多半島道路もつかいました。料金は500円でした。停車するときにニュートラルランプがついているかどうか念には念を入れて確認しました。うっかりスタンドを下ろすとエンジンが停止してしまうからです。 

 ホンダドリームでバッテリーを交換しました。 
 ただし,新品のバッテリーは12時間以上充電しないといけないそうです。それで,バイクを預け代車をかりました。かりたバイクはあの名車「スーパーカブ110」です。クラッチのない変速機をはじめて体験しました。どうしてギアが入るのか不思議です。 

 スーパーカブ初体験は嬉しい誤算でしたが,バッテリー代29100円はかなり痛い。バイクの用品は何かにつけて割高です。